サーフで使えるロッド という括りになると、無数と言ってもいいくらいサーフヒラメロッドが乱立している
初心者向けとしてよく取り上げられている廉価版、いわゆるリーズナブルなロッドは、はっきり言うとヒラメ専用とは言い難い
サーフヒラメブームでヒラメ用と銘打ったロッドが多数ある中で、サーフ初心者でも問題なく使えるロッドとはどういうものか解説したいと思う
既にこの考えは古い?シーバスロッドとヒラメ用ロッドの違い
ヒラメは噛みつきバイト、と言われ、スズキ(シーバス)なんかの吸い込みバイトとはちょっと違う
底を泳ぎながらルアーのボディに噛みついてくる
吸い込み型バイトと違い、ルアーを噛み付いている時間が少しだけ長く、そこでロッドティップ(穂先)が硬いロッドだと、ヒラメの口からルアーが外れやすい(弾きやすい)
ティップの食い込みは良く、しかし、ロッド自体はしっかりと反発するタイプが良い
ロッド自体の設計は、ロッドティップは食い込みが良く作られ、ロッドの胴からバット(手元)に掛けては、強めの設計
実は、このロッド設計は、ちょっと古いタイプのヒラメ用のロッドと言える
2019年現在のサーフヒラメ専用ロッドとは・・・
サーフゲームは、年々重量化傾向にある
より遠くへ、誰もまだ釣ってない、いわゆる竿抜けポイントを叩く
そういう方向性が強くなってきている
それに追従し、ロッド自体が日々強くなり、ティップの食い込みを犠牲にして、40g以上のメタルジグでもフルキャストできる強いロッドが多くなっている
元々、古いタイプのロッドが好きな私としては、最近出ているヒラメ専用ロッドは、ショアジギロッドか?と思うくらい、穂先も硬い
ロッドが強く(硬く)なってもヒラメは釣れている
ティップが硬くなり、食い込みが悪くなっている
これは、昔のサーフヒラメロッドと比べると、明らかにそうなる
しかし、ヒラメのバイトは問題ない
食い込みが良くないとバイトを弾く、という考えは、全くの杞憂であり、人間側の勝手な妄想に過ぎない、という事だ(笑)
そもそも、ヒラメはルアーで釣れるフィッシュイーターの中でも、抜群に上手にバイトしてくる魚だ
そして、自然と「ルアーは底近くをゆっくりリトリーブする」という方向性が強くなっている
ロッドが硬くなる と同時に ルアーをゆっくり動かす という方向性が合致して、結局はヒラメのバイトには影響していない
サーフヒラメにおススメのロッドの特徴
長さは10フィート以上 ルアーウェイトは50gまで
サーフゲームでの専用ロッドを買うなら、長さは10フィート以上
今は軽くて長いロッドも多いため、11フィートでも問題ない
極端な話、キャストに問題が生じなければ、長ければ長いほどいい
波打ち際では、長めのロッドを曲げてタメて、複雑な流れの中で魚を止め、波が打ち上げると同時に魚を波に乗せる
これが、長ければ長いほどやりやすい
飛距離においても、同じスピードで振り抜けるなら、長いロッドの方がアドバンテージがある
数mも違いは出ないかもしれないが、少しでも遠くへ飛ばしたいという欲求を考えると、やはり少しでも長い方が良い
キャストできるルアーウェイトも、50gくらいまでキャストできるものがいい
ロッドによっても変わる部分だが、最低でも40gまでの許容範囲がないと厳しい
サーフヒラメ専用ルアーは、かなり重たいものが多く、メタルジグも普通に使用する
ルアーウェイトは40~50gまでの表示があるものが問題なく使用できる
9フィート台のロッドは特殊性あり
サーフヒラメ専用ロッドで、9フィート前後のものもある
これは、操作性を重視したサーフゲームを考えている人向きだ
ソフトルアーをリフト&フォールしたり、ロッドを立てた状態で釣りを考えている、そういう考え方が出来ている人向きだ
それがベテラン用とは思わないが、バスゲームが長い人などは、割りとソフトルアーでネチネチをやりたい人も多いと思う
そういう方に向いたロッドだと言える
サーフヒラメ専用ロッドから10フィート以上のロッドを選べば問題ない
下記に紹介しているロッドは、全てサーフヒラメ専用に設計されており、10フィート以上のロッドがチョイスできる
最近発売されているロッドであれば、今発売されているサーフヒラメ専用ルアーに対応できている
今のサーフヒラメの考え方は、ヒラメに合わせてロッドの調子を変えるのではなく、発売されているルアーにロッドを合わせている
サーフヒラメ専用と謳っているロッドを買うのは一番問題ないだろう
そもそも、ヒラメは一日に数十枚も釣れるような魚ではなく、一日で言えば、ヒラメと対峙する時間よりも、ルアーと対峙する時間が長い
ルアーを色々使う事を楽しみながら、長時間ルアーを投げ続け、その延長でヒラメが釣れる、という釣りだ
最近のロッドも、そういう傾向が強く、気に入ったルアーを問題なく使える、サーフヒラメ専用ロッドを買う事をおススメする
釣具店などの店頭で実際にロッドを買う時の注意点
一番いいのは、実際に釣具店でロッドに触り繋いで振ってみる事だ
できればリールも装着して試し振りが出来れば最高
品揃えの多い都会の釣具店なら、店員に頼めば喜んで試し振りはさせてもらえるハズだ
不思議なもので、そこまでサービスしてもらうと、買うかどうか躊躇っていたのに、心の中の優しい自分が出て来て即決してしまう(笑)
釣具店の店員も、それを承知で試し振りをどんどん勧めてくれる
ロッドをインターネットで注文する時の注意点
私のような田舎住まいでは、サーフヒラメ専用ロッドを置いている店も少ない
あったとしても、超有名どころの超有名メーカーしかないのが現状だ
となると、このブログのようなおススメサイトのいう事を信じるしかない
触ってみないと分からない部分が多いし、ましてや感覚的な「硬い」「柔らかい」の好みが大きく影響する
初心者にちゃんとしたサーフヒラメ専用ロッドを強くおススメするのは、そういう架空で考える問題を少しでも少なくするためだ
ちゃんとしたサーフヒラメ専用ロッドはサーフゲームが長時間楽しめるように当たり前に作られている
その中で実際に触れない問題としてあるのが、そのロッドを振った時に「硬い」か「柔らかい」かの問題になる
その辺は、個人的な感覚が大きく影響するため、買って使ってみないと分からない
よくブログに質問される点でもあるが、私の感覚とその方の感覚が違うため、ちょっと答えに困る点でもある(笑)

ネットで買うと店頭よりも安い
店頭で実物を触って、店頭より安いネットショップを探すのが一番よい(笑)
ビギナーに強くおススメしたいサーフヒラメ専用ロッド
ルアーフィッシングさえも全くの初心者でも、サーフヒラメというジャンルに初挑戦のアングラーでも、サーフヒラメを専門で狙うなら、やはり専用ロッドを買うべきだ
腕に自信のある方なら、ロッドが短い、硬い、というヒラメには不向きな特徴を補う力量があるかもしれないが、サーフヒラメ自体が初めてであるなら、ある程度は道具が助けてくれる
そういう意味でも、サーフヒラメ専用ロッドをおススメしたい
サーフヒラメ専用として開発されているおススメロッド
ヒラメ「も」イケる、という名目ではなく、サーフからヒラメを狙うために開発したロッド、という括りで絞ってみた
30,000円前後なので、初心者でも購入しやすい価格帯
正に「アングラー」を釣るためのロッドでもあるが、管理人の知る限り、古くからサーフヒラメに携わっているメーカーだ
シマノ(SHIMANO)NESSA CI4+
サーフヒラメの重鎮、堀田光哉氏監修の、正にサーフヒラメ専用ロッド
上位機種のNESSAと下位機種のNESSA BBとがあるが、上位機種はこのCI4+が遜色ない性能であり、数万円投資してまでの価値はなく、下位機種のBBは重たいだけで1万円を出し渋ってまで買うものでもない
G-CRAFT一辺倒の管理人からすると、かなり硬いロッドであるが、このロッドのコンセプト「ヘビーウェイトミノーやメタルジグをキャストし、離岸流の中でもしっかり操作できる固めのティップを採用」の通りだ
サーフでのシロギスの投げ釣りを経験した方なら、この硬さはすんなり受け入れるだろうけど、磯竿に慣れた方は、このハードなロッドの調子に驚くかもしれない
S1102Mクラスのロッドが初心者には扱いやすいが、前述した通り柔らかいロッドが好みの方にはあまりおススメはしない
シマノは自社窯を持つメーカーであるが、CI4+とBBは海外製だ

このロッドはかなり硬い部類で、NESSAシリーズもビーチウォーカーシリーズ(堀田氏監修)もかなり重たいルアーが多い
ジャクソン(Jackson)SURF TRIBE -HALIBUT MODEL サーフトライブ
最も早くサーフヒラメ専用ロッドを出したメーカーだったと記憶している
もう10年近く前になると思うが、当時出たサーフヒラメ専用ロッドは、その頃流行だったソフトルアーとジグヘッドでのネチネチとした釣り方に合わせたロッドで、8フィート台のショートロッドだった
今回出ているのは、ヘビーウェイトのルアーに合わせたモデルで STHS-1062Mというタイプが初心者向きだと思う
最近のロッドとしてはちょっと重めではある分、かなり張りのあるロッドという情報もある
ダイワ(DAIWA)ラテオ FJ(フラットジャンキー)
ラテオという中級機種からヒラメ用として派生したロッド
フラットジャンキーと銘打ってサーフヒラメ路線を模索しているが、イマイチ本気度が伝わらない
シーバスロッドの延長という感じはするが、高橋慶朗氏がテストしたらしいロッドなので、間違いはないと思う(笑)
ダイワが本気なら、もっと上位機種で出すハズなので、あまり力を入れてない、ヒラメブームに乗って売れればいい、そういうタイプのロッドではあろうが、値段的にもリーズナブルで初心者にはおススメできる
実際に触った事はないが、ダイワはとにかく軽くて曲がるロッドが多いので、ジャクソンやシマノのような硬さが不安であれば、こちらを選んでも良いと思う

軽くて曲がる、というロッドが多かったが、このロッドはダイワにしては重量がある
ダイワのヒラメジャンルのフラットジャンキーシリーズもかなり重いルアーが多く、それに合わせた感じ
本来のダイワの良さよりも、流行を追ったロッドと言える(笑)
アングラーズリパブリック(ANGLERS REPUBLIC) ショアガンエボルブ FLATFISH EDITION
ヒラメ専用ルアーをマニアックに展開するアングラーズリパブリックからのヒラメ専用ロッド
ちょっと重いロッドではあるが、恐らくヘビーウェイトのメタルジグを使いこなすための丈夫さ追求ではないだろうか
メーカーサイトには「バットパワーや食い込みの良いティップ」とあるように、ヒラメ専用には設計されているようだ
SFSGS-106M+・FLがスタンダードな位置付けらしいが、213gという自重は少し重い部類のロッドだ
このロッドもかなり硬めのロッドらしい

ショアスロー向きのロッドと言える。最近のルアーも重量化傾向なのでヘビールアー専用ロッドとして買うべし
天龍(TENRYU)パワーマスター サンドウォーカー POWER MASTER Sand Walker
粘りのあるロッドが定評の、数少ない純国産ロッド
天龍から初のサーフヒラメ専用ロッドであり、重量系のルアーにしっかり対応し、50gまでのルアーを扱えるパワーを持ちながら180g台の軽さを実現
3万円台で買えるリーズナブルな価格ながらも、自社窯を持たないOEMメーカーの同価格帯よりもずっと高性能なロッドだ
管理人自身も、天龍のロッドを使用していたことがあるが、非常に軽く粘り腰のあるロッドで、昔からルアーフィッシングを嗜んできたベテランにはしっくりいく調子が特徴だった
地味な見た目ではあるが、真の実力者と言えるロッドだろう
最近には珍しいグラス素材が数%程度含まれている点でも、高弾性の中に粘りを求めているメーカーだと分かる

もしヒラメ用ロッドを買うとしたら、管理人もこれを買いたい
他メーカーへOEM需給で生き残った国産メーカーの地力はもっと評価されるべき
ちなみにトラウトロッドは2倍以上の価格のUFMウエダのロッドと遜色ない性能だった
YAMAGA Blanks(ヤマガブランクス)EARLY for Surf(アーリーフォーサーフ)
軽くて強い、張りのあるロッドが特徴の国産メーカーのヤマガブランクスから2018年に発売されたサーフ用ロッド
重量系のルアーが主流になったサーフヒラメ専用ルアーにも対応しており、ライトショアジギングまで視野に入れている
10フィート超のロッド3機種で、オールラウンドな103M、サーフでは有利のロングロッド109MMH、サーフブリなどの大物回遊魚も視野に入れた105MH
高知西部の磯がらみのサーフなどでは、109MMHがあれば、サーフから地磯、ナイトサーフまで一気に楽しめる
個人的に、ここで紹介しているロッドでは新しいサーフ専用ロッドであり、天龍のサンドウォーカーに匹敵するくらい欲しいロッドになった(笑)
最近のサーフヒラメ専用ルアーは非常に重くなり、私のようなシーバスロッド派生ロッドの柔らかめの調子を好む人間にはキャスト負けしてしまう事も多くなった
遠浅サーフでの遠投性は釣果にも直接繋がる
アーリー・フォーサーフはかなり完成度が高いロッドではないだろうか

ヤマガブランクスのアジングロッドのブルーカレントは軽くて非常に強い。シーバスロッドもかなり張りのあるロッドで、重量系のルアーを中心に使うサーフヒラメアングラーにはピッタリだと思う。サンドウォーカーよりも、こちらのロッドが欲しくなっている(笑)
サーフヒラメに最適なロッドのまとめ
上記の記事で、サーフヒラメでの考え方を書いている
サーフゲームは、長時間の釣りであり、色々なルアーを試したり、動かし方を試したり、時間を掛けて釣る
その延長線上に、ヒラメが釣れる、と考えている
最近のサーフヒラメ専用ロッドも、ヒラメが掛かった時の事よりも、無数に発売されているサーフヒラメ専用ルアーに合わせたロッドになっている
そういう方向性も踏まえて、サーフゲーム専用ロッドを買う事をお勧めしたい

実際にロッドを色々試した結果こうなった
サーフヒラメ用のロッドは廉価版を買わない その理由